【管理栄養士が解説】卵は1日1個まで?コレステロールとの正しい付き合い方

卵は1日1個までというのは本当なのかを解説した記事のサムネイル(緑背景) 健康と食生活

「卵は1日1個まで」と聞いたことがある方へ。最新の研究では“毎日食べてもOK”という見解も。管理栄養士が、卵の栄養とコレステロールの関係をわかりやすく解説します。


昔は「卵=コレステロールが高い」と言われていた

かつては「卵を食べすぎるとコレステロール値が上がる」と言われ、“1日1個まで” が常識のように語られていました。

これは、卵1個に約200mgのコレステロールが含まれているため、「血中コレステロールが上がる」と考えられていたためです。

しかし──近年の研究では、この考え方は大きく見直されています。


現在の考え方|卵を食べても血中コレステロールは上がらない

最新の国内外の研究では、「食事から摂るコレステロールは、血中コレステロールにほとんど影響しない」ことがわかっています。

・体内のコレステロールの約7〜8割は「肝臓で合成」されるもの。
・食事から摂りすぎると、体が自動的に合成量を減らす仕組みがある。

そのため、卵を毎日2〜3個食べても、多くの人では血中コレステロール値に大きな変化は見られません。


日本のガイドラインでも「個数制限」はなくなった

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、コレステロールの摂取上限は設定されていません。

また、日本動脈硬化学会も2023年に

「食事性コレステロールの制限は必ずしも必要ではない」
と明記しています。

つまり、“卵は1日何個まではOK”というより、“食生活全体のバランスで考えることが大切”という考え方です。


それでも注意が必要な人もいる

しかし、すべての人が何個でも食べてよい、というわけではありません。

① LDLコレステロールが高い人

遺伝的に「コレステロール感受性が高い人」は、卵の摂取量によって血中LDL値(悪玉コレステロール)が上昇する場合があります。

日本人の食事摂取基準(2025年度版)でも、脂質異常症の重症化予防を目的としてコレステロールの摂取量を「1日200mg未満」に抑えることが望ましいとされています。

→ 目安として、1日1個以下に控えると安心です。

② 糖尿病・動脈硬化の既往がある人

糖代謝や血管機能が低下している方は、脂質異常が重なるとリスクが上がるため、食べ過ぎには注意です。


卵の栄養はとても優秀!

栄養素働き
たんぱく質筋肉・臓器・免疫の材料。吸収率は約97%で食品中トップクラス。
ビタミンD骨の健康や免疫をサポート。
ビタミンB12貧血予防に役立つ。
レシチン脂肪代謝を助け、血管をしなやかに保つ。

卵は「完全栄養食品」と呼ばれるほど、バランスの良い食材です。1日1〜2個を“主菜のたんぱく源”として取り入れるのがおすすめ。


まとめ|卵は1日1個まで、の常識はもう古い

  • 食事中のコレステロールは血中に大きく影響しない
  • ガイドラインでも「個数制限」は撤廃されている
  • LDLコレステロール高値・糖尿病の方は1日1個を目安に
  • 卵は良質なたんぱく質源として積極的に取り入れたい食材

“卵は1日1個まで”ではなく、“自分の体と食事全体のバランスに合わせて”が正解です。


🔗 出典・参考文献

日本人の食事摂取基準(2025年版)|厚生労働省

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